Raspberry Piは小型パソコンのことで、装置にパソコンを組み込む際に使用できます。通常のパソコンとはことなり、ディスプレイや外装などはついておらずパソコンのコア部分だけ販売してあります。ここでは、ラズパイの基本事項と、セットアップ方法について解説します。
Raspberry Pi 4 Model B
PCとしてのスペックについては以下の通りです。
- CPU:Broadcom 2711/4コア1.5GHz Arm Cortex-A72 ARMv8 64bit
- メモリ:LPDDR4 memory SKUs(1, 2, 4GBより指定して購入。基本4GB)
- MicroSDカードスロット
- Wifi/Bluetooth:2.4/5GHz Wireless Wifi Bluetooth5
- サイズ:85×56×17mm(幅×奥行き×高さ)
ハードディスクとしてはMicroSDカードを使用します。
入出力は以下の通りです。
番号 | 名称 | 詳細 |
---|---|---|
1 | USB 3.0ポート2個、USB 2.0ポート2個 | USB接続に使用 |
2 | True Gigabit Ethernet | ネットワークの有線接続に使用 |
3 | MIPI DSIディスプレイポート | ディスプレイ用 |
4 | GPIOポート | 40ピン |
5 | USB-Cによる入力電源 | 5V、3A電源 |
6 | micro-HDMIポート2個 | 1 × 4kp60もしくは2 × 4kp30 |
7 | MIPI CSIカメラポート | カメラ用 |
8 | 4 pole ステレオオーディオ | オーディオを聞く際に使用。 |
ラズパイだけでは動かすことができないので以下のものが必要です。
- USB-Cによる5V, 3A電源
- SDカード
- USB接続キーボード
- HDMI接続ケーブル
- HDMI接続可能なディスプレイ
ラズパイのセットアップ
OSイメージの作成
Raspberry Pi Imagerを使用することでSDカードにOSイメージを入れることができます。ここでは「Raspberry Pi OS Lite (32-bit)」をSDカードに入れます。
インターネット接続
有線によってインターネットにつなげるようにし、外部からSSH接続できるようにします。下記の命令で、dhcpcd.confを編集します。
sudo nano /etc/dhcpcd.conf
該当箇所をコメントアウトして以下のようにします。IPアドレスは環境に応じて設定します。下記の場合は、「192.168.1.2」が常に割り振られるようにルーター設定を行います。
interface eth0
static ip_address=192.168.1.2/24 #固定するローカルIP
static routers=192.168.1.1 #デフォルトゲートウェイのIP
static domain_name_servers=192.168.1.1 #DNSサーバーのIP?
次に、SSHを有効化します。
sudo raspi-config
- 3 Interface Optionを選択
- P2 SSHを選択
- Yesを選択
- ESCで抜ける
設定したら再起動しておきます
sudo reboot
システム更新
以下の命令で最新版にします。
sudo apt update
sudo apt full-upgrade
config.txtの末尾に以下を追加します。
- 3 Interface Optionを選択
- P1 Cameraを選択
- Yesを選択
- ESCで抜ける
Python環境を整える
pipを使用できるようにします。
sudo apt-get -y install python3-dev
sudo apt-get -y install python3-pip
wget https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py
sudo python3 get-pip.py
最後に以下の命令を実行して確認します。
pip3 --version